2014/8/13~「小説家になろう」で連載中のファンタジー戦記『エマニュエル・サーガ―黄昏の国と救世軍―』の登場人物&用語についてざっくり解説するページです。各章の簡単なあらすじや年表なども掲載中。 ※当ブログ内の文章・画像等の無断転載はご遠慮下さい。
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→神々の力を宿した欠片のこと。体のどこかに刻むことで人間でも神の力が使えるようになる。使える力の種類は神刻によって様々。神刻師を介して自由に刻んだり外したりできる。
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→神々の力の「欠片」ではなく、眠れる神の魂そのものと言われる強大な力を秘めた神刻。世界に二十二しか存在しないと言われ、自らの意思で依り代となる人間を選ぶと言われている。基本的には依り代が死なない限り体から離れることはない。それぞれ二十二大神を表す神璽と同じ姿をしている。
◆神子
→大神刻に選ばれた人間のこと。神子となった人間は神同様血が青くなり、大神刻の力によって限りなく不死に近い肉体と不老の力を得ることができる。
◆神術
→神刻を刻むことによって使える神の力の総称。
◆祈唱
→神術を行使する際に唱える祈りの言葉。神刻はこれに応えて奇跡を起こすと言われている。熟達した術者であれば省略することも可能だが、その場合技の威力や回復力は落ちる。
◆神力・神気
→神刻の中に宿る神の力。神術を行使する際に必要となるが、一度に神術を使いすぎると枯渇してしまう。涸れた神力は時間と共に回復するものの、そのためには十分な休息が必要。神力が不足しているときに無理矢理神術を行使した場合、肉体や精神に異常を来すことがある。
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→神刻を宿した宝石のこと。時折地中や水中から発見される。
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→神刻石の中から神刻を取り出し、人間の身に刻むことを生業とする者。一度人の身に刻まれた神刻を取り外すこともできる。
【神刻の種類】
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→火の神エシュの力を宿した神刻。刻むと炎を操ることができるようになる。攻撃特化型。作中での主な使用者はカミラ。
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→雷神ラアムの力を宿した神刻。刻むと自在に雷を発生させることができるようになる。攻撃特化型。作中での主な使用者はイーク。
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→水神マイムの力を宿した神刻。刻むと氷水系の神術と癒しの術が使えるようになる。攻撃系神術の威力は全体的に低め。作中での主な使用者はマリステア。
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→水神マイムの力を宿した神刻。水刻の上位種。水刻よりも扱いが難しく、神術の行使にもより多くの神力を必要とするが、水刻よりも威力や回復力の高い神術を使うことができる。
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→大地の神アダマーの力を宿した神刻。刻むと土や岩を生き物のように操る力を得る。使える神術は防御系や補助系のものが多く、攻撃系神術の威力は低い。
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→光神オールの力を宿した神刻。刻むと光を自在に操れるようになる。神術は治癒系・補助系特化。他の神刻に比べて発見される数が少なく、大変貴重だが扱いが難しい。
【神術】
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【大神刻】
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【教団・教会】
◆東方金神会
→太陽神シェメッシュを主神とする教会。金神系教会の中で最大の規模を持つ。トラモント黄皇国に本部がある。
◆金神正教会
→太陽神シェメッシュを主神とする教会。金神系教会の中では比較的小規模な教会だが、トラモント黄皇国のロカンダに聖オリディア女子修道院がある。
◆光神真教会
→光神オールを主神とする教会。北西大陸北部の群立諸国に本部を持つ。
【信仰】
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→神界戦争が勃発し、力を使い果たした神々が永い眠りに就いたという一連の神話(歴史)のことを指す。
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→神々が永き眠りに就く前に残した復活の予言。神々が再び目覚めるとき、正しい行いを重ねた者だけが神々に選ばれ、新世界へ旅立つことができると信じられている。
◆精霊
→神の意思や力を運び、この世に具現化する存在。通常姿は見えず個々の意思も持たないが、偶発的に形や人格を得る者も存在し、そうした精霊は「天使」や「妖精」とも呼ばれる。
◆神の道
→神々が理想とする道のこと。人として踏み行うべき正しい道。
【世界】
◆エマニュエル
→本作の舞台となる世界の呼び名。天界、人界、魔界の三界からなる。
◆天界
→空の上にあると信じられている神々の世界。「神界」とも。古来より魔界と敵対している。生前善行を積んだ死者の魂が召される場所。
◆人界
→人間が暮らす地上世界。北西大陸、北東大陸、南西大陸、南東大陸の四大陸からなる。
◆魔界
→地の底にある邪神と魔物たちの世界。古来より天界と敵対している。生前悪行を重ねた人間は魔界に堕ち、人を喰らう魔物になると言われている。
◆天樹エッツァード
→世界の始まりから天界に存在する大樹。死者の魂は死後この大樹の実に宿ると言われ、夜に光り輝くその実を「星」と呼ぶ。
◆地裂
→地中深くまで裂けた大地の傷。地裂は魔界まで続くと言われ、魔物や瘴気が溢れ出す原因となっている。発生時期、発生場所共に予測不能で、古い地裂は自然と塞がることもある。
◆瘴気
→魔界に充満している毒を孕んだ気。非常に有害で、地裂から溢れ出すと周囲の生物や草木を死滅させる。人間の場合、たとえ空気中の濃度が微量でも、長期間に渡って体内に蓄積し続けると死に至る。なお魔物には何ら影響がない模様。
【歴史】
◆神世期
→エマニュエルにおける時代区分の一。通暦元年~300年頃までの時代。「神話の時代」とも呼ばれ、神々と人間が共存していた。末期に勃発した神界戦争ののち、白きものと黒きものを討った二十二大神が勝利を収める。以降、生き残った神々は戦いで使い果たした力と傷を癒すため、復活の予言を残して眠りに就いた。
◆始世期
→エマニュエルにおける時代区分の一。通暦300~700年頃までの時代。眠りに就いた神々に代わって人類が世界の支配者となり、ハノーク大帝国が興る。
◆暗黒期
→エマニュエルにおける時代区分の一。通暦700~900年頃までの時代。≪大穿界≫と呼ばれる未曾有の大災害が起き、地上は魔物と瘴気に覆われ、ハノーク大帝国の滅亡に繋がった。その後各地で中小国家が勃興と滅亡を繰り返していたと言われるが、当時の記録はほとんど残っていない。
◆人世期
→エマニュエルにおける時代区分の一。通暦900年頃~現代を指す。北東大陸を統一したエレツエル神領国が世界へ向けて新世紀の到来を宣言したのが始まり。
◆神界戦争
→神世期後期に天界で勃発した神々の戦いのこと。二十二大神を主力とするイーテ神族と白きもの、黒きものが中心となったアヴォテハ神族が争い、100年にも及ぶ戦いの末イーテ神族が勝利を収めた。
◆嘆きの雨
→神界戦争の終わりに降った灰色の雨。この雨に濡れたものは灰色の砂の塊のようになり、やがて崩れて滅びたという。しかし六日後、二十二大神と人類の祈りに応えたイマの魂が天上から世界を照らし、その光と慈悲によって嘆きの雨は晴れたと伝えられている。
◆大穿界
→始世期後期に世界を襲った大災害。世界のあちこちに大規模な地裂が次々と発生し、魔物と瘴気が地上に溢れたと言われている。
【戦争】
◆正黄戦争
→通暦1470年にトラモント黄皇国で勃発した内乱。第18代黄帝ブリリオ3世の弟フラヴィオ6世が皇太子オルランドを不当に廃嫡、追放したことに端を発した。開戦より2年後、オルランド軍の勝利により終結。
【暦】
◆ハノーク暦
→ハノーク大帝国時代に作られた暦。1年を22日×22ヶ月=484日とする。現在エマニュエルのほとんどの国家がこの暦を採用している。
◆天道暦
→ルミジャフタ郷で古くから使用されている暦。1年を55日×4ヶ月=220日とする暦で、30年を1周期とし、現在を「第113の時代」としている。
◆通暦
→エマニュエルの歴史を通史で見た場合の暦。
◆黄暦
→トラモント黄皇国で使用されている暦。ハノーク暦を基準としているが、通暦とは違い黄皇国建国以降の年数のみを数えている。
【国家】
◆トラモント黄皇国
→北西大陸南部の覇者。『黄金の国』とも呼ばれた大国。かつてはエレツエル神領国の属領だったが武力によって独立した。太陽神シェメッシュを国神としている。
◆ツァンナーラ竜騎士領
→竜と竜騎士たちが暮らす国。トラモント黄皇国の北部に聳える竜牙山脈に存在し、『竜父』と呼ばれる唯一の雄竜によって治められている。トラモント黄皇国建国以来の同盟国。
◆エレツエル神領国
→北東大陸全土を掌握する世界最大にして最強の国家。現在では北西大陸北部諸国の半分を併呑している。元首エシュアは秩序の神トーラの神子。全世界を征服し、すべての大神刻を集めることを国策としている。
◆シャムシール砂王国
→北西大陸南部に存在する砂漠の国家。東をトラモント黄皇国、西をルエダ・デラ・ラソ列侯国に挟まれている。砂賊と呼ばれる賊が集まってできた国。超好戦的で竜人族と手を結んでいる。治安や衛生などの環境は劣悪。
◆ルエダ・デラ・ラソ列侯国
→北西大陸南部に存在する連合国家。侯国と呼ばれる七つの小国が、投票によって選ばれる一人の王の下で同盟している。
◆アマゾーヌ女帝国
→北西大陸中部一帯を支配する大国。代々美神ヤッフェの神子を「華帝」と呼んで仰ぎ、周辺の弱小諸国を庇護する代わりに朝貢関係を結んでいる。女が主権を持ち、男は奴隷として扱われる国家。
◆アビエス連合国
→博愛の神エハヴの神子によって建国された連合国。南西大陸に存在する諸国家によって構成される。盟主はマグナーモ宗主国。
◆モアナ=フェヌア海王国
→アビエス連合加盟国の一つ。南西大陸北部に浮かぶ島嶼国で、特産品の貝細工が有名。
◆フェニーチェ炎王国
→トラモント黄皇国の前身となった古王国。太陽神の神子タリアクリによって建国されたが、やがてエレツエル神領国の侵攻を受け滅亡した。
◆ハノーク大帝国
→遥か古代、『始世期』と呼ばれる時代に世界を支配していた帝国。現代の技術力では再現不可能な未知の文明を持っていたとされる。
【地域・地名】
◆ルミジャフタ郷
→グアテマヤン半島に存在する小さな郷。始世期から存在し、世界でハノーク大帝国の支配を受けなかった数少ない地域の一つ。現在はキニチ族と呼ばれる一族が暮らし、男は皆戦士として育てられるなど独特の文化を守っている。
◆グアテマヤン半島
→北西大陸南部、トラモント黄皇国の南から中央海へ向けて突き出した細長い半島。亜熱帯雨林群生地帯。
◆ラムルバハル砂漠
→トラモント黄皇国の西部に広がる砂砂漠。シャムシール砂王国の領土であり、時折砂の中から金が湧く『金泉』という現象が起こる。灼熱の過酷な環境に加え、人間を捕食する竜人やスナヘビといった凶暴な生物も多く出没することから「死の砂漠」の異名を取る。
◆死の谷
→ラムルバハル砂漠の南部に広がる岩石砂漠。竜人族の棲み処であり、よほどのことがない限り人間は近寄らない。
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→トラモント黄皇国北部に聳える竜牙山脈、その頂上付近に存在する谷。竜や竜騎士が暮らす集落があり、ツァンナーラ竜騎士領内唯一の集落にして都のような機能を果たしている。
◆クロス海
→北西大陸の中部を東から西へ抉るように広がる内海の名称。東に泰平洋がある。
◆泰平洋
→北西大陸と北東大陸の間に広がる海域。
◆中央海
→四大陸の中心に広がる海域。
【獣人・亜人】
◎獣人
→人間と獣を掛け合わせたような姿の種族。「獣化」と呼ばれる力で完全な獣の姿になれる種族とそうでない種族とに分かれている。寿命は人間の半分程度。
◎半獣人
→人間と獣人の間に生まれた混血児のこと。人間の間では「穢れた血」と蔑まれ、差別の対象となることが多い。人間と獣人、双方の特徴を持って生まれる。寿命は人間の半分程度。
◎亜人
→人の姿に似ているが、人間でも獣人でもない種族のこと。
(作中に登場済の獣人・亜人)
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【魔物】
◎魔物
→魔界に棲息する邪悪な生物のこと。混沌を好み、人間を捕食する。地裂から現れ、争乱や災害のある場所に集まるという。ほとんどの種は人語を解さない。
◎魔族
→無知性の魔物を率いる高位の魔物。魔族語や人語を話し、魔術を行使する。人間に血を分け与えることで、魔人や魔女を生み出すことが可能。七十二柱いる上級魔族は『
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【生物】
◆スナヘビ
→ラムルバハル砂漠に生息する巨大な蛇。砂の中を移動し、よく人間を襲って丸飲みにする。
◆トスネネ
→グアテマヤン半島に棲息する鳥。色とりどりの羽根を持ち、稀に人の言葉を話す。太古にルミジャフタ郷の英雄タリアクリを太陽の聖所コリ・ワカへ導いたと言われ、その伝説からルミジャフタ郷では霊鳥として崇められている。
◆竜
◆亜竜
→エマニュエルでもルチェルトラ荒野にしか棲息しない竜の姿に似た生物。体長は3~4m。竜のような翼はなく、人語も解さないが、人を乗せて走ることができ高い瞬発力と持久力を持つ。主食は魚。賢く勇敢で、元々群で生活している生き物のため社会性がある。過去に砂漠の民が家畜としていた。現在では黄皇国軍の騎獣として重宝されている。
◆救世軍
→トラモント黄皇国貴族ジャンカルロ・ヴィルトによって創設された革命組織。腐敗の進む黄皇国を打倒し、民衆による新しい国家を建国することを目的に活動している。現在の総帥はフィロメーナ・オーロリー。ロカンダに本部を置き、地方にもいくつかの支部を持つ。
◆翼と牙の騎士団
→ツァンナーラ竜騎士領を守護する騎士団。竜と竜騎士によって構成され、世界一の軍事大国であるエレツエル神領国の艦隊を容易く撃退するほどの強さを誇る。
【民族】
→ルミジャフタ郷に暮らす民族。英雄タリアクリの末裔を自称しており、神術の素質に恵まれている。男児皆兵。
◆砂漠の民
→かつてルチェルトラ荒野で暮らしていた遊牧民。羊や馬、亜竜を家畜としていた。トラモント黄皇国建国時、初代黄帝のフラヴィオ1世と不可侵条約を結んだが、後世になると黄皇国との諍いが絶えず、黄暦315年頃、黄皇国軍によって滅ぼされた。
◆雲民
→争乱や貧困によって定住地を失い、各地を彷徨って暮らしている人々のこと。疫病や治安悪化の原因になると言われ、ほとんどの国や地域で差別的扱いを受けている。「土食い」「死体あさり」とも。
◆古代ハノーク人
→始世期に三大陸を支配していたハノーク大帝国の人々。神々と密接な繋がりを持ち、非常に高度な文明を築いていたと言われるが、≪大穿界≫によって滅亡した。
【賊】
◆ゲヴラー一味……竜牙山を拠点とする山賊(義賊)。
◆ライモンド海賊団……ピエタ島を拠点とする海賊団。強力な神術兵器と艦隊を持つ。
◆ライリー一味……ラフィ湖を縄張りとする湖賊。
◆マウロ一味……タリア湖を縄張りとしていた湖賊。黄暦335年頃、黄皇国軍によって討伐された。
◆ロドヴィコ一味……ベラカ湖を縄張りとする湖賊。
◆砂賊……ラムルバハル砂漠に跋扈する盗賊の総称。